下野・会津・津軽地方に連綿と伝わる匠の技術がつくる 手仕事・伝統的工芸品、民芸品 専科 本文へジャンプ
手仕事の歳時記       [8月・葉月]  季節の歳時記 
小砂焼のふるさと、金結晶と鉄赤の「藤田製陶所」を訪ねて
・・・・手仕事専科では、”和美との生活”を提唱しています。・・・・
 盛夏の暑い午後ではあるが、藤田製陶所を訪ねる。国道294号線から川幅の広い那珂川を渡り小砂に入るが、橋から見下ろす那珂川には、多くの釣り人が点在し、遠景の煙った緑の山々と田園風景とが折り重なって心安らぐ風景である。
 ここ小砂焼の里には、暑い時間帯のせいかお客様はあまり見えない。夕刻の涼しい時間帯でないと人は動かないとのこと。今日は、藤田製陶所の作業場と体験工房陶遊館を取材の為に伺った。藤田眞一さんで6代目とのことであるが、小砂焼自体が、160年を超える歴史を持ち、作業場をみると大正時代の古くそして高価であったろう機械が並んでおり、江戸時代ではないつい最近の、先代そして先々代らの苦労と製陶の歴史を窺い知ることができる。
 私には、小砂焼は「鉄赤と金結晶」に代表される焼物として益子焼と同様に好きな栃木の焼物であり、その山間の里の焼物の歴史を知ることによって、更に愛着を覚えた日であった。お忙しいところ、対応してくれた藤田さんご夫妻とスタッフの方に感謝したい。
那珂川を渡って、  10分も走ると右側に「藤田製陶所」の大きな看板が見えてくる。 お食事と売店、体験工房「陶遊館」とがある。
工場も見学コースとなっており、修学旅行の生徒さん達で賑わう。
すぐ正面には、売店がある。
夏の季節に似合う鉄仙の花が、綺麗に咲いていた。
  
 手仕事専科の「藤田製陶所」の作品は、こちらに並んでいる。
 県外では、益子焼が有名ではあるが、小砂焼は、お値段も安くその出来具合は、益子焼を凌ぐともいえる。特に鉄赤と金結晶は、すばらしい。赤と金を際ただせるのは、黒釉であるが、その深みと鮮やかさは、その黒釉のできによる。
とてもお利口なコーギーの「ビンゴ」君です。
とても気だてがよく、恥ずかしがりながらもポーズを取ってカメラに納まってくれる。一度、ビンゴ君に会いに来て下さい。
体験工房「陶遊館」である。
80席あり、バス2台まで対応ができる。樹齢100年を超える丸太の杉材を梁に使っており、豪華な建物である。
体験工房「陶遊館」の入り口。 体験工房「陶遊館」の内部。
電動ロクロが、並んでいる。 各テーブルのセット。
板の上の手捻りと絵付が出来る
調度、浮世絵の「那珂川町馬頭広重美術館」でイベントの「苔玉作」を行い、その足で台となる器を作るために来られていたお二人。苔玉が、良くできている。
写真は、矢板市の漆原さん。
もうお一人方は、西海さん。
左側は、講師の藤田由香里先生。
途中手を止めて、スナップに納まってくれる。
栃木の女性は、飾らない気さくさが良さで、笑顔が素敵な方々でした。
このポスターは、奥様の峰子さんが関わっている地域イベントである。
-桂三若profile-
1970年 神戸市生まれ。1991年神戸学院大学を卒業。桂三枝に弟子入り。桂三若を命名。現在、なんばグランド花月を定席としている。

《ポスター詳細》
納涼上方落語の夕べin広重美術館
桂三若落語会 定員100名
と き  8月19日(木)午後6時開場
              午後7時開演
ところ  馬頭広重美術館(ロビー特設)
入場料 1500円 定員100名
お問合せ  0287-93-0703
        藤田製陶所 
 作業場の建物風景。
売店前にある歴史を感じさせる作業場。 藤田眞一・峰子ご夫妻。
焼物製作は、眞一さんで、売店は、峰子さんの担当である。確りと小砂焼の伝統をご夫婦で守っておられる。
大物の壷(右側写真)の底を作る際の受け台となる焼物。轆轤の作業を見せてくれる  壷の脇で藤田眞一氏。
大物は、腕の長さが限界となるので、壷の上下を繋いで作ることが、多い。
大きな甕に釉薬が、入っている。
これらの釉薬の調合も伝統的な創意工夫と経験が必要となる。昔の金結晶と今のものを比較すると色の出具合が、鮮やかで美しくなっている。
黒の釉薬。
鮮やかな赤色である。

金結晶を際たたせるのは、「黒」である。
上は、黒に金結晶の湯呑みである。

金結晶の釉薬。
黒釉の朱色よりも、少し色が抑えられた朱色である。

青マット(艶消し)の釉薬。
灰色である。

鉄赤の釉薬。
他の焼き物でこれだけの赤は、見ることがない。昔からある色であるが、最近人気がでてきて日の目を見た色である。



飴色の釉薬。
昔からの色であるが、地味な色合いでもあり、あまり目立たない。が、味のある色である。
 陶石から加工を経て、作られた「粘土」。作業場の一角に運ばれて貯蔵される。 「粘土」を錬り固めて、棒状に成形する機械。機械は、2台あり2度練り込みをした方がよく仕上がるとのこと。
 錬り機と受けの台。
左側のローラーに棒状の粘土が、出てくる。
仕込まれた「棒状の粘土」。寝かせている状態。
これらを使う容量に合わせて適当にカットし、ロクロや錬り台に運ばれて、使う。
窯入れの積み台。
レールが敷いてあり、このレール伝いに窯に送られる。
2㎥の容量のガス窯。かなり、大きい。
作る量によっては、小型のガス窯もある。
 作業場の2階には、素焼きをした作品が並んである。
窓からの光と素焼きの太陽光との色合いが面白い。
他の産地の土と比較すると明るい色である。

 発色には、釉薬と土との関係がある。
同じ釉薬を他の土地で使用しても同じような色とはならないという。
 陶土を一時ストックしておく、場所。
小砂には、まだまだ、沢山の粘土質の陶土があるという。

 陶土から、粘土を作る工程である。
この機械は、「ボウル・ミル」といい、陶土を入れて、水と一緒に粉砕撹拌し取り出す。この樋を伝って井戸に貯蔵する。
 古い機種の「ボウル・ミル」が。2台ほどある。大正時代の機械で、当時は、小砂には、電気が通じてなく遠く那珂川から、発電しかなりの距離を引いてきたとのこと。これらの画期的であったであろう機械を見ると先達の想いと喜びと苦労とを想像してしまう。大きな経営的判断であったと思う。         「フィルタープレス」という機械。
旧式のものも、2台ほど使わなくなってある。「ボウルミル」で作られた泥状の粘土をポンプで吸い上げて、機械の力で圧搾する。板状の粘土が作られる。この粘土を作業場の錬り機で棒状にするのである。いずれも鋳物である。
登り窯。
最近では、登り窯の商品は少なく、贅沢な焼き方になってしまった。ガス窯を使う事が多くなったが、焼物の風情は、登り窯でないと出ないという。
 薪を積まれた、登り窯の風景。
神棚を奉る。
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